借りたお金を返さないと罪になる?【弁護士が解説】

掲載日:2016年10月13日|最終更新日:2019年7月19日

慌てる会社員友人にお金を借りたが返せず、友人から詐欺だと言われています。

今後、警察に呼び出されるのでしょうか?

弁護士の回答

お金の取引のイメージ画像借りたお金を返さない場合、欺罔行為が認定されると詐欺罪が成立する可能性があります

 

 

借金を約束通り返さないのは犯罪?

詐欺のイメージイラスト詐欺罪の要件に、欺罔行為があります。

欺罔行為とは、重要な事実を偽って人をだますことです。

あなたがもし、真実はお金を返す気がないし、返す能力もないのに、あるかのように装ったのであれば、それは詐欺罪の欺罔行為にあたるでしょう。

ですが、あなたがもし、真実お金を返す気であるし、お金を返せる見込みがあったのであれば、あなたは何ら欺罔行為をしていないことになり、詐欺罪は成立しません(詐欺の故意がないという見方もできるでしょう)。

しかし、貸した側からみると、騙されたのか、単に返せないのかは一見してわかるものではありません。

電話する女性のイラストあなたに返還を迫って、あなたがもし電話に出なければ、騙されたのではないかと思うでしょうし、会社を立ち上げるといっていたのに実際には立ち上げていなかったのであれば、騙されたと思うことでしょう。

被害者はあなたが誠意ある対応を少しでも怠れば、詐欺だったのだと疑い、警察に被害届、告訴状を提出するかもしれません。

警察署のイメージ画像警察は、被害届や告訴状を受け取った場合、あなたに任意で出頭を求める可能性があります。

拘束力のある要求ではありませんが、無用に拒絶すると警察の疑いを強めてしまうので注意が必要です。

この段階で弁護士に私選で依頼をし、被害者に返済が遅くなっていることを謝罪した上で、返済の示談(合意)をすることができれば、被害者の抱いていた詐欺の疑いは晴れ、出頭は不要になり、逮捕される危険もなくなるでしょう。

仮に完全に無資力で返済の合意の余地がない場合には、お金を借りたときには真に返すつもりであったこと、その後事態が急変しお金を返せない状態に追い込まれたことを説得的に主張する必要があります。

証拠も豊富に収集する必要があるでしょうし、警察官・検察官と面会し、直接話し合う機会を設けることも必要かもしれません。

いずれにせよ、弁護士を選任し、疑いを晴らしてもらうことが重要です。

 

 

借金を一度も返さないのは犯罪?

犯罪者のイメージ画像上記のとおり、詐欺罪が成立するためには欺罔行為が必要となります。

単に「お金を返さない」というだけで詐欺罪が成立するのであれば、借金を返済できないすべての方が詐欺罪となります。

したがって、この「欺罔行為」の有無は、詐欺罪の要件として非常に重要なものとなります。

もし、借金を一度も返済していない場合、「最初から返すつもりがなくて借金をした」と認定される可能性が高くなります。

そうすると、欺罔行為があったと認められ、詐欺罪が成立する可能性があります。

もっとも、借金を借りた直後に不測の事態が起こって返済能力がなくなったような場合、欺罔行為は認められない可能性もあります。

 

 

返すと言って返さないのは犯罪?

嘘返済能力がないのに、借金の返済を迫られ、その場しのぎで「返します」と回答し、結局返済できないというケースがあります。

このようなケースでは、債権者は「騙された」と思ってしまうでしょう。

そして、債権者としては、被害意識を持つようになるため、警察に被害届を出すことが予想されます。

警察も、悪質なケースでは、詐欺罪で立件する可能性があります

したがって、返済能力がないのに、安易に「返す」と約束するのは止めるべきです。

 

 

個人のお金の貸し借りで警察は動く?

パトカーのイラスト典型的な借金問題(多重債務)は、サラ金等の法人相手が多い傾向です。

しかし、詐欺罪は個人間のトラブルの方が多いと思われます。

したがって、個人間のお金の貸し借りでも警察が動く可能性は十分あります

 

 

友達が騙されたと言っている

友人と仲違い友達同士のお金の貸し借りで、トラブルになるケースが多くあります。

友達だから大変なことにならないだろうと安易に考えていると、警察に被害届を出されてしまうことも考えられます。

借りたお金が高額な場合など、悪質と判断されると立件される可能性があるので注意が必要です。

 

借金で有罪とならないために

詐欺罪が成立する場合、法定刑は10年以下の懲役となるため、刑罰は重いといえます。

ただ、上記のとおり、借金の事案において、詐欺罪が成立か否かは微妙な場合が多いので、まずは専門家に相談してみられることをお勧めします。

また、仮に詐欺罪が成立しないとしても、民事上、返済義務は当然あります。

借金返済したがって、弁護士に示談交渉を依頼して、返済計画を提示するなどして、支払いの意志があることを伝えていくとよいでしょう

詐欺罪に該当する事案でも、誠意ある対応を示すことで、被害者の方が宥恕してくれる可能性もあります。

なお、長期の分割でも返済ができないほど高額な借金の場合は、破産申し立てや個人再生等も検討しなければなりません

このような債務整理については、できるだけ早く、専門の弁護士に相談するとよいでしょう。

 

 

まとめ

弁護士牟田口裕史画像以上、貸金について、問題となる各種ケースについて取り上げましたが、いかがだったでしょうか?

借り入れたお金のトラブルは、刑事事件に精通した弁護士に依頼するなどして、示談交渉を進めてもらうことが重要です。

また、債務整理の必要があれば、債務整理に精通した弁護士に相談することが必要となります。

当事務所には、刑事事件に注力する弁護士で構成される刑事の専門チームがあり、刑事事件でお困りの方をサポートしています。

また、債務整理事案については、破産や個人再生に注力する弁護士で構成される破産再生チームがあります。

借金のトラブルの事案では、刑事事件チームと破産再生チームの2つのチームが連携して、依頼者を強力にサポートしています。

借金のトラブルについては、当事務所までお気軽にご相談ください。

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