横領、背任に関する質問

病棟のスタッフから徴収している病棟費が盗難被害に。どう対応したらいい?

勤務している病棟のスタッフから徴収している病棟費が盗難に合いました。

限りなくスタッフの誰かが盗ったと思われます。

職場は疑心暗鬼となっており、どう解決していいのかわかりません。

とりあえず、病院側には相談してますが、直属の上司は内密に済ませようとしておりスタッフから不満が出ています。

中間管理職としてどう対応していいか困惑してます。

何か解決策のアドバイスを頂けるとありがたいです。

 

弁護士の回答

刑事無料メール相談のご利用、ありがとうございます。刑事事件に注力する弁護士が回答いたします。

病棟費を管理している従業員以外の者が病棟費を着服した場合には窃盗罪(刑法235条)が、病棟費を管理している従業員が病棟費を着服した場合には業務上横領罪(刑法253条)の成立が考えられるところです。

いずれも10年以下の懲役刑が法定刑として定められており(窃盗罪には50万円以下の罰金刑もありますが)、決して軽い犯罪ではありません。

不正行為が行われるのは、①動機、②機会、③正当化の3要素が揃ったときであると言われています。

職場内での不正行為を放置してしまうと、真面目に勤務をしていた従業員の士気が下がり、業務に影響が出ることが考えられるほか、不正行為を行ってもうやむやにされるのだという意識が従業員に生まれることが予想されます。

そうすると、従業員の間で「みんなやっていることだ、少しくらい仕方ない」といった不正行為を正当化する原因が生まれてしまい、今後更なる不正行為が行われるリスクを生んでしまいます。

そのため、不正行為を行なった犯人を探し出し、然るべき処分をすることが望ましいといえるでしょう。

もっとも、事件が公になると病院にとっても不利益が生じる可能性もありますから、内部の調査で犯人が見つかっても、懲戒処分を行うのみで刑事事件化はしないという選択肢も当然考えられます。まずは直属の上司だけではなく、病院の上層部に問題を報告し、方針を決めてもらうべきではないでしょうか。

なお、内部の調査のみでは犯人の特定が困難である場合には、警察に介入してもらうことも検討しなければならないと思われますが、時間が経つにつれ、証拠が消えてしまう可能性が高まりますので、犯人の特定は難しくなってしまいます。

そのため、たとえ警察に介入してもらったとしても犯人が見つからないということも十分に考えられます。

しかしながら、そのような場合であっても、今後同じようなことが起こらないよう、内部での管理体制を見直す等の防止策をしっかりと構築することも必要かと思われます。

 

 


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