留置場と拘置所の違い【弁護士が解説】

留置場はどんな場所?

拘置所に入るとどうなる?

留置場と拘置所の違いは?

当事務所の刑事弁護チームには、このような留置場と拘置所に関するご相談がたくさん寄せられています。
刑事事件チームが留置場と拘置所の違いについて解説いたします。

留置場とは

留置場とは、各都道府県警察に設置された留置するための施設のことです。
通常、各警察署の中にあるため、留置場の数はとても多く、福岡では、例えば、博多警察署、中央警察署、早良警察署、西警察署、南警察署などの各警察署に設置されています。

 

拘置所とは

拘置所とは、留置場に比べて数は非常に少なく、福岡では福岡拘置所があります。北九州には支所として小倉拘置所支所が設置されています。

 

 

留置場と拘置所の違い

留置場も拘置所も、被疑者や被告人の刑事収容施設である点で共通しています。

しかし、留置場は、警察署内部にあり、警察の管理下にあるのに対し、拘置所は警察ではなく法務省の管理下にある点で違います。

そのため、理想としては、警察が逮捕して身柄を拘束した者についてのみ警察署内の留置場に収容し、勾留の場合に拘置所に収容すべきです。

しかし、上記のとおり、拘置所は数が少なく(福岡は2ヶ所)、すべての被疑者を収容できるだけの数がありません。
そのため、捜査機関は留置場を代用刑事施設として収容としています(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第15条)。

このような運用は、警察の取調時間の確保等において便利ではありますが、自白の強要などの不当な捜査を誘発するおそれがあると批判されています。

 

留置場と拘置所の面会

福岡の場合、留置場と拘置所の面会時間等は下表のとおりです。

留置場 拘置所
面会時間 福岡県警察の留置場
平日
9:30〜11:00
13:30〜16:00
15分間
平日
8:30〜11:30
12:30〜16:00
15分間
回数 1日1回1組まで
1組は3人以内(乳幼児も1人と数える。)
面会者全員の身分証明書が必要
未決勾留(判決が確定する前の状態)については1日2回
同じ面会者は1日1回
備考
  • 差入れ出来ないもの
  • 内容物の検査が出来ない物(飲食物、医薬品、石けん、歯磨き粉など)
  • 危険と判断される物(刃物やひも状の物など)
  • 留置施設で必要がない物(必要以上の金品、箸、寝具、鉛筆、消しゴムなど)
  • その他担当職員が不適当と判断した物(接見禁止処分対象物など)
◯福岡拘置所
福岡市早良区百道2-16-10電話:092-821-0636
◯小倉支所
北九州市小倉南区葉山町1-1-8
電話:093-964-1921

※留置場と拘置所の情報は、2019年1月30日現在のものです。
最新の情報は施設にご確認ください。

上表のように、留置場の方が拘置所よりも面会についても制限が厳しいため、被収容者にとっては拘置所の方が望ましいでしょう。

なお、弁護士の場合は、上記の制限に関係なく、何回でも面会が可能となっています。

これは、弁護士の場合、被疑者・被告人の人権保障の観点から、弁護士との面談が認められているからです(これを接見交通権といいます。)。

 

刑事施設のポイント

勾留された容疑者すべてを拘置所に収容することは難しく、現実的に考えると、勾留された場合であっても留置場に収容することはやむを得ないといえます。

しかし、収容される刑事施設については、具体的な事件の内容に照らし、留置場とした場合の弊害と捜査の便宜を考慮して、拘置所とすべきか留置場とすべきかを決めるべきです。

例えば、警察官を被害者とする重大事件や、容疑者が病院であり病監に収容する必要がある事件などでは、拘置所を拘置場所とすべきです。

反対に、被害者や目撃者との面通しが不可欠な場合や、拘置にすると家族等との面会が距離的に困難になる事件などでは留置場を勾留場所とすべきでしょう。

また、勾留場所がどこであっても、被疑者の取り調べにあたって、被疑者の人権が確保されるべきであることは当然と言えます。

参考判例鳥取地判昭44.11.6
この判例は、裁判官が勾留場所を刑務所に指定したところ、検察官が面通しのための透視鏡等の備わった取調室のある警察の留置場に勾留するように争った事案で、勾留場所は原則として拘置監であって、留置場に勾留できるのは、拘置監で操作することが不可能又は著しく困難であるような場合であると判断しています。

 

まとめ

逮捕や勾留された場合、留置場等の刑事施設に収容されることとなります。
どの施設に収容されるかは今後の刑事弁護に影響を及ぼすので、刑事弁護士のサポートを受けることをお勧めしています。

当事務所では、留置場や拘置所の生活やサポートについてご相談に応じていますので、お気軽にお問い合わせください。

面会や差し入れについてはこちらのページでくわしく解説しています。ぜひ御覧ください。

刑事事件についてお悩みの方は、当事務所の刑事弁護士までお気軽にご相談ください。
ご相談についてはこちらをご覧ください

 

 


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